ネジザウルス どれを選ぶ?

作業工具
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ドライバーなどで古いねじを外す時、固まっていて回らない。

ねじの頭も錆びていたりして、ねじの頭をなめってしまった。

ある程度古くなった機械などをさわる人にとっては、ほんとうによくあることだと思います。

そんなとき、ホームセンターなどでもよく見かけるこの工具があれば、たいていのものは外すことができると思います。

エンジニア ネジザウルスGT PZ-58

固まってしまって外れないねじにCRC5―56などの浸透潤滑剤をかけて、頭をネジザウルスでつかんで回すだけ。

これで外れなければ、もう頭を削って再度穴を開けるしかないかな。

エキストラクタというボルトやネジの頭が折れたときに使うものもあります。

ネジザウルスでどうにもならないときは、そちらでやってみてもいいのですが、はっきり言って、大きなボルトなどにはいいのかもしれませんが、小さなネジの時は非常に難しい。

エキストラクタが簡単に折れてしまうことも。

なので、私はエキストラクタはあまり使いません。

ネジザウルスの種類

ネジザウルスにもいくつかバリエーションがあります。

エンジニア ネジザウルス PZ-55

これが一番スタンダードなもの。

エンジニア ネジザウルスXP PZ-56

スリップジョイント機構で大きなものまで先端でつかめる。

エンジニア ネジザウルスM2 PZ-57

先端が小さくなっていて、狭いところに入りやすい。小さいねじ用。

エンジニア ネジザウルスGT PZ-58

トラスねじなどの頭の低いねじにも作業しやすい刃となっている。

エンジニア ネジザウルスRX PZ-59

トラスねじなどの頭の低いねじにも作業しやすい刃となっている上、大きなサイズのねじもつかめる。

エンジニア ネジザウルスZ PZ-60

ラジオペンチの先端がネジザウルス特有の形状になっているもの

このように6種類もあるんですが、それぞれがそれほど大きな違いはないため、ちょっとわかりづらいです。

どれを選ぶべきか?

それぞれ特徴を書きましたが、どれを選ぶべきなのでしょうか?

PZ-58、59、60は、トラスねじなどにやりやすいような形状の刃となっています。

実際に使ってみても、先端の部分がトラスなどの頭の低いねじをしっかりとつかむ感じでトラスねじには断然使いやすい。

値段がそれほど違うわけでもないので、オールマイティなものをということならサイズが大きなものまでつかめる、PZ-59かな。

PZ-60は、 他のネジザウルスとの違いとして、ラジオペンチ型で選択が細いため、狭く奥まった所のネジが外せるということらしい。

たしかに先端がかなり細くなっているので少し奥まったネジくらいなら外せそう。

でも、先端が長い分、支点までの距離が大きくなります。

ということは、テコの力があまり効かないということ。

そうなるとグリップを握る力はこれまでのネジザウルス以上に強く握る必要があるということです。

本当に固いねじを外す時にはそれがネックになるかもしれません。

ただ、かなり固いねじを外す場合、どうせすごい力で握って、ねじらないと外れないと思うので、ある程度以上の力がある方にはPZ-60でも問題ないでしょう。

とは言え、やはり先端んが細すぎると感じるので、私の場合は、現在はPZ-58 ネジザウルスGTを使っています。

理由は、そのサイズ感。

実際に現場でネジザウルスが活躍するのは、たぶんM4からM6程度だと思います。

そうなるとそもそも大きなものに使えるというPZ-59がそもそも必要なのだろうか?という気がするんですよね。

買ったときはなにも考えてなかったと思うのですが、私の場合、M4かM5のネジにしかほぼ使わないため、PZ-58 ネジザウルスGT で十分で、困ったことはありません。

もっと大きなネジの場合、まず小ねじである場合が少なくなってきて、たいていボルトになると思う。

六角ボルトや六角穴付ボルトになるため、ネジザウルスを使うことはなくなります。

また、大きなネジやボルトならネジ頭を落として平らにして、ネジにドリルで3mmや4mm程度の穴をタップ穴を傷つけないように、ネジ自体にあけたりして取り除いてますね。

初めてだと結構難しいかもしれないけど、慣れてきて上手にできれば、雌ネジ部も悪くならずにネジだけ取り除けます。

ただ、この方法はステンレスのねじだとかなり厳しいので気を付けてください。

実は、PZ-56も持っているのですが、やはりトラスねじにはPZ-58が使いやすい。

ただ、PZ-56でも実際にはなんとかなる場合も多いです。

かじったネジを外す時などは、たいてい急いでいる時が多いので、工具箱から先に見つかったほうを使っている気がする。

56、58なんて気にしたことないです。

ただ、あえていうならやはりPZ-58のほうが使いやすいかもしれません。

それはPZ-56の特徴であるスリップジョイントの部分が邪魔臭く感じるため。

大きなねじとかに使わない場合、あの調整部分が逆に使いづらい気がしています。

それから、PZ-58のメーカーホームページのネジザウルスシリーズ性能比較のところを見ると、先端は3~9.5mmに使える、となっている。

M5のトラス頭は、11.8mm。

M5のトラスには使えないのでは?と考えてしまいますが、これはあくまで参考値のようです。

実際には、私はM5のトラスに使いまくっています。

でも、ハンドルの部分が結構開くため持ちにくく力が入れにくいなど、多少不便はあるのかもしれませんが、私は気になったことありません。

慣れてくるとできてしまうのだと思います。

ちなみに、PZ-59には、先端は大きいのですが、本体のつかむ部分はすべてペンチになっていて、PZ-58はそこでもつかめるようになっています。

これはある程度ネジが抜けた状態で動かなくなってしまったときなど非常に便利な時がある。

やはりネジザウルスを縦に使うのではなく、横向きにしてそこの部分でつかんで回したほうが、大きな力がかかりますから。

ついでに、58はばねつきでちょっとだけ作業がしやすいような気もする。
このことから、58はニッパーを変形した形で、59はペンチを変形した形みたいですね。

どちらがいいのかは微妙ですが、私の使い方では、PZ-58があっているような気がしています。

エンジニア ネジザウルスGT PZ-58

いずれにせよ、ねじザウルス、一個持っていて損はない。
外せなくなったネジを取る時間をかなり短縮できると思います。

バイスザウルスなるものが追加

ネジザウルスにさらにシリーズ追加。
その名もバイスザウルス。


エンジニア(ENGINEER) ネジザウルスVP-1 (バイスザウルス) ネジ外し機能付きバイスプライヤー小 PZ-64

上のは小さなほうで、さらにサイズの大きなものもあります。


エンジニア(ENGINEER) ネジザウルスVP-2 (バイスザウルス) ネジ外し機能付きバイスプライヤー大 PZ-65

M4、M5の小ねじにばかり使う私の場合は、少し大きすぎたので、圧倒的に小のほうがよかった。

ただ、普通のバイスとしても使えるので持ってはいます。

このバイスザウルス。

これまでのネジザウルスとは少し違って、バイスの先端にネジザウルスのような縦溝を付けたもの。

バイスとは、作業するときに物を固定するために使うもの。

それをネジザウルスのように頭の潰れてしまったねじを回すのにも使えるようにしたものです。

そのため、PZ-58などと比べると先端部分がごつい感じになっています。

でも、これまでのシリーズと違って非常に便利な点もある。

それはバイス機能を有していることです。

バイスは物を固定するもの。

物をつかんだ状態をキープすることができます。

ねじ頭をつかんだ状態をキープすることができるのです。

これは力がない方が使う分には非常に便利。

ネジザウルスを使う上でのポイントはニッパーのような柄の部分を握りながら回すということ。

これは結構力がいるのです。

慣れるとそれほど難しくなくても、慣れてなかったり力の弱い方には難しい動作かもしれない。

それがバイスザウルスでは、握るのはバイス機能で出来ているので、回すだけでいい。

たぶんネジザウルスでは上手に回せなかった、かなり固く固着したネジも回せるような気がします。

私の場合はまだバイスザウルスでなくては駄目だったというシーンには遭遇していませんが、普通のバイスとしても使えるので工具箱に入れています。

あえて欠点を言うと、少々ごついのと、作業手順が増えること。

ごついのは見た目のまま。

ただ、大きくて、ごついというのはメリットにもなる。

回すときに力がかけやすいとも言えます。

作業手順については、まず柄の先端にあるねじを回したりしてネジのサイズにバイスの口を合わせる必要があります。

いざというときにはこれを面倒に感じると思う。

普通のネジザウルスなら工具を出して握って回すだけ。

対して、バイスザウルスでは、まずネジサイズに口を調整して、それから回す、という作業。

ネジザウルスの握って回す作業に慣れてしまえば、調整が面倒に感じて当然普通のネジザウルスを使います。

ただ、頭が潰れて固着してしまったかなり古いねじに使う場合、かなりの力で握る必要がある。

そして、力を緩めることなく回さないといけない。

これはなかなか難しいし、ハードな作業です。

かなり慣れている私でも厳しいときもあるので、ネジザウルスで厳しければ、バイスザウルスを使う、という感じで奥の手として持っておきたいですね。

ただ、とりあえず試しに2回ほど頭の潰れたネジに使ってからは、普通のバイスとしてしか使っていません。

ネジザウルスのPZ-58でほとんど問題解決できていますから。

特にバイスザウルスの大のほうは、普通のネジザウルスより大きなネジにも使えそうなので、最終手段として、念のために持っているといいかもしれません。

ネジザウルスを持っていない人が最初に買うのもありかも。

ネジザウルスを使うのは、力の入れ方にコツがいるような気がしています。

いつも使っている人は簡単に使うのに、使い慣れていない人だと、つかみきれず空回りしてしまうことが多いかも。

このバイスザウルスなら、回しやすく、力もネジザウルスほどは必要ない。

頭の潰れたネジが何個もあると、はじめに口を調整するのがどうにも面倒になるのですが、それほど使用頻度が高くないなら、バイスザウルスを使ったほうが楽かもしれないです。


エンジニア(ENGINEER) ネジザウルスVP-1 (バイスザウルス) ネジ外し機能付きバイスプライヤー小 PZ-64

普通のネジザウルスとしては、やはりPZ-58がいい。


エンジニア ネジザウルスGT PZ-58

キャップも欲しい場合はキャップがセットになったこちらもあります。

ネジザウルスに自衛隊仕様が追加

普通のネジザウルスにもPZ-33という自衛隊仕様というのもがラインナップに追加されています。


エンジニア ネジザウルスDF PZ-33 陸上自衛隊仕様

ただ、普通に使う分には、PZ-58で問題ありません。

PZ-33は、使ったことはないので実際にどうなのかは、わかりませんが、その特徴を見てみると、私にはそれほどメリットのある特徴がありませんでした。

特徴1. 先端の金属部分に反射防止処理ジェットブラック・コーティングがしてあり、光の反射を低減。

こういった作業を行う際に光が反射してまぶしいと思ったことがありません。
自衛隊仕様ということで敵から隠れてい作業を想定しているのだろうか?

特徴2. 刃長7.5mmの切断刃で1/TTを2本切断できる。

切断はペンチやニッパーでやります。

工具箱ごと持ち運べるから、複数の機能は不要。

これも頻繁に移動しなければいけない戦場を想定?

特徴3. 通信線の被覆剥きができる。

2と同様。

被覆剥きは専用工具で行います。

特徴4. 真っ暗でもペンチの向きわかるポジションマーカー(ぎざぎざ)付。

真っ暗のなか作業をすることはほとんどありません。

むしろ暗い場所で作業するなら照明を使います。

ほとんどの人にとって隠れる必要はありませんから。

特徴5. 落下防止ストラップ用の穴が中の金属も貫通してあいている。

これはちょっとうれしいかも。

工具を落とすと危なかったり、落としたら二度と工具を取れないようなところでの作業もたまにあるので、下のようなセーフティーコードを使えるのは便利。


トップ(TOP) スリムセーフティコード ステンレスワイヤー入 ブラック SFC-125BK

特徴は以上となります。

この内容を見るとPZ-58をすでに持っていて、これだけのために買い替えはどうだろう?と考えてしまいますね。

PZ-58との値段差を考えたとき、メリットがこの穴だけというのはちょっと寂しいかも。

以上の理由で値段が安いPZ-58を買ったほうがいいのではなでしょうか?

普通に使用されている方のほとんどは落下防止ストラップなんて不要でしょうから。

ただ、個人的に感じる特徴である、

特徴6.見た目がちょっとかっこいい

この点では少し惹かれてしまいます。

ちょっと高いけどこちらを買うのもありかもしれません。

私の場合は、落下防止ストラップ用の穴が欲しいので、今のPZ-58がだめになったら、こちらを買うかも。


エンジニア ネジザウルスDF PZ-33 陸上自衛隊仕様

ネジザウルスに新たに3種類のものが追加に

ネジザウルスに形の異なる3種類が追加となっています。

エンジニア ネジザウルスEL 電工向け 簡易圧着機能付 Φ3~9.5㎜用 PZ-78

電工向けということで、切断能力が高く、VVFのφ2.6の3芯も切断できる。

さらに、先端の縦溝がオフセットしていて、結束バンドなども引っ張りやすい。

エンジニア ネジザウルスVA φ3~9.5mm用 PZ-79

こちらも電工向けのようで、切断能力が高く、さらに根本の部分で端子の簡易圧着もできるというもの。

エンジニア ネジザウルスWP-2 ポンプラザウルス Φ3~9.5㎜用 PZ-81 260mm[ネジ外し機能付]

こちらはウォーターポンププライヤーの先端部分に縦溝を付けてネジザウルス機能を付けたもの。

どれもなかなか個性的ではありますが、あくまでそれぞれの工具の特徴にネジザウルスの縦溝を追加したものです。

個人的にですが、ネジを外しては、配線を切って、またネジを外し、また配線を、というような作業はほとんどないし、その場合、やはりそれぞれの工具を使ったほうがやりやすい場合も多いような気がします。

こういった複合的に使える、という売りよりも純粋に、これまでのネジザウルスよりもネジが外しやすい、という工具のほうが欲しいです。

初めてネジザウルスを購入する方で、電工やウォーターポンププライヤーをよく使う方はその工具を買うついでにもなるので、これらを購入するのもありかもしれません。

個人的には、ネジザウルスはもちろんですが、電工用のペンチ、圧着工具、ウォーターポンププライヤー、それらはすべてすでに持っているので、今回の3種はそこまで魅力的には感じませんでした。

あえていうなら、出先などであまり大きな工具箱を持っていけないようなとき、電工ペンチのつもりでこれを持っていて、たまたま外せないネジがあった、こんな時に、いちいち工具箱や車までネジザウルスを取りに行かなくても済む、ということがおきると便利に感じるかもしれません。

それぞれの工具とこのネジザウルス付きの3種がそこまで値段差が無いので、ペンチやウォーターポンププライヤを買う時があったらこれを買うかもしれません。

ただ、ペンチもプライヤーも早々壊れるものではないので、なかなかないとは思いますが。。。

ネジザウルスセットがおすすめ ただし・・・

ネジザウルスに新たにセットが登場。

ネジザウルスをこれから購入する方にはこれが一番のおすすめです。

エンジニア(ENGINEER) ネジ外し用工具セット PDS-02 ブラック 奥行26.5×高さ8.1×幅35.5cm

セット内容は、ネジザウルスがPZ-58、PZ-59、PZ-60の三つ、さらに、皿ねじなどのねじ頭が掴めないネジの取外しに使えるネジバズーカのグリップDBZ-50B、皿ねじなどのプラス頭のねじ用のDBZ-51、DBZ-52、六角穴付ねじ用のDBZ-53、DBZ-54が付いています。

ネジのトラブルにはほとんどすべて対応可能なセットとなっている。

このセットを使って取れないようなら、もっと荒っぽい方法でしか取れませんという完璧なセットだと思います。

しかも、ケースの出来がいい。

各工具がしっかりと納まって非常にきれいに収納できる。

ケースのサイズは、200mm×300mmくらいでコンパクト。

大きさはたいしたことはありませんが、持ち運ぶとなるとケースが一つ増えてしまうとも言えますが、ネジザウルス単体を工具箱に入れていると、使用頻度はそれほど高くないのもあって、工具箱内の底の方に埋没していってしまいますが、これなら探す必要はもうありません。

ただし、このセット、素晴らしいだけにお値段はそこそこします。

内容のものを単体でそろえたほうが値段的には安くなるというお値段となっています。

セットで買うのだから少しくらいはサービスを、と思ってしまいますが、ケースの出来が本当に素晴らしいので仕方ないかもしれません。

ネジザウルスを持っていなくて、皿ねじや六角穴付ねじなどもさわる、という方には、このセットの購入がおすすめです。

個人的には、ネジザウルスを非常にハードに使っているため先端の刃が徐々に削れてきて滑りやすくなってきている気がするため、買い替えるときにはいっそセットで購入してしまおうかと考えています。

はっきり言って、ケース目当てです。

ケース単体で売っていたら、すぐに購入したいくらいなのですが・・・。

このネジザウルスを含む工具セットは、ちょっと高いと感じるかもしれませんが、非常におすすめです。

エンジニア(ENGINEER) ネジ外し用工具セット PDS-02 ブラック 奥行26.5×高さ8.1×幅35.5cm

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